島根県邑南町の城跡
ここでは、島根県邑南町・瑞穂地区の城跡を紹介しています。
桜尾城(堀城) 写真集
邑南町市木の桜尾城跡を紹介します。
南北朝時代、市木は益田氏の一党である福屋氏の治めるところであり、福屋兼宗が「高城」(市木浄泉寺の裏山)を築いて守っていました。
しかし、暦応4年(1341)安芸新庄の吉川氏が市木に侵入して福屋氏を破り、桜尾城を築きました。桜尾城を守ったのは吉川氏の家老・堀氏でしたが、天文18年、毛利元就によって吉川氏が乗っ取られると、時の城主堀重利は吉川氏を離れて福屋氏に味方しました。
福屋氏は毛利の小笠原攻めには力を貸していましたが、その後毛利に反旗を翻し、堀重利は三坂の戦いで毛利軍に破れ、桜尾城内で討死したと言われています。
小型な山城ながらも普請はしっかりしており長年使われたのでしょう。最大の特徴は、尾根筋を深く長い堀切と竪堀で完全に遮断している点。さらに井戸のある郭では堀切に対して土塁で囲っていますから、よほど南の尾根方面を警戒したのでしょう。
現在は登山道が整備されており、比高もさほどありませんので、気軽に訪問することができます。(撮影:2007年6月)

桜尾城跡遠景

桜尾城 城郭図
(「埋蔵文化財発掘調査報告書1991年」より引用)

県道沿いの登山道入口

登山道。きちんと整備されて登りやすいです。

登山道途中にある「馬ずり」の名の竪堀
「馬でもずり落ちる」の意味のようです。

主郭の南側郭ある井戸跡

井戸の説明版。
つまり水が湧いたのではなく、溜めておいたもの。

井戸がある郭跡

主郭。北側が一段高くなっている。

主郭。

主郭にある由来看板

主郭より市木の町を眺める。

主郭の北側にある郭跡。
主郭より撮影

北側の郭より主郭を見る
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