邑南町の変遷を航空写真・地図で見る
ここでは、邑南町内やその周辺で廃村・廃集落となった地の変遷を、航空写真や地図で見てみるコーナーです。
邑南町(旧瑞穂町)桑ノ木集落
旧瑞穂町の、円ノ板から更に奥地にあった桑ノ木集落を紹介します。
伝承では源平合戦の平家の落人が住み着いたともあり「山武士堂」や「屋敷ケ谷」などの地名もあるという。
その後、たたら製鉄が行われた時期もあり、明治時期には数戸の農家による稲作もあった模様。特に木炭の生産のため、大正から昭和にかけて人が出入りし、特に昭和29年から京都の麻田林業による木炭生産で専業製炭者15世帯64名の集団移住があったという。
しかし、燃料は石炭・石油に代わり木炭は廃れ、昭和34年には生産者家族も桑ノ木から麓へ移った。製炭やパルプ用製材のための林業は細々と続いていたが、昭和40年に入るとその山林作業もなくなったという。
現在、集落跡地には治水ダムと浄水場が建てられている。
現在の桑ノ木(Googleマップ)
昭和27年の桑ノ木周辺地図
(地理調査所発行1/50,000地形図「赤名」(昭和27.2))
(以下、航空写真は国土地理院国土画像閲覧システムより引用)
昭和23年(1948)の航空写真
桑ノ木はとんでもない山の中です。
更に奥には耕作地や林業作業の跡が見えます。
昭和23年(1948)の桑ノ木
昭和39年(1964)の桑ノ木
昭和51年(1976)の桑ノ木
もう耕作はしていませんね。
昭和63年(1988)の桑ノ木
浄水場用のダムが建設中
平成22年(2010)の桑ノ木
桑ノ木への道。冠山登山道の案内板があります。
浄水場手前の耕作跡地
水田跡には植林されています
住居跡地
更に奥地へ登る林道
現地写真の撮影は2020年1月
>>(外部リンク) 集落紀行「桑ノ木」
>> 廃集落の変遷シリーズ一覧
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