廃寺・無住寺院を訪ねて
ここでは、島根県邑南町やその周辺市町村にて、廃止、もしくは無住となってしまった寺院を紹介しています。
荘厳寺(川本町 荘厳寺)
東照山 臨済宗 天竜寺末
「石見社寺案内」に「本尊延命地蔵大菩薩、往昔は天台宗なりしも、正安三年十月三日、北条左衛門尉臨済宗に改宗し、地方鎮護之祈願所となせり。本尊は弘法大師の御作と伝ふ、寺宝として正広作の太刀一振、小笠原長徳公の寄付、其他寄進状、下知状、免田状四通、他に古文書を蔵す」とある。
北条左衛門尉時景については不明だが、鎌倉幕府・北条氏一門の要人で、石見国に下っていたのかもしれないと町誌で推測しているが詳細は不明。小笠原氏が入部以来手厚く奉讃したことはその寄進状にもみえるという。寺伝に添えば、川本町内では現存寺院で最古だと町誌にあるが、残念ながら現在は無住。残された表札は「北条姓」。
本堂後ろの小高い山の上には菅原道眞の北野天満宮がある。宝暦二年(1752)二月二十八日北野天満宮八百五十年法楽御祭礼執行の木札が残るという。
境内に大師堂があり、弘法大師を祀っていたというが、訪問時は無くなっていた。
心光寺の位置(Googleマップ)
跡地
以上、撮影は2016年6月
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