廃寺・無住寺院を訪ねて
ここでは、島根県邑南町やその周辺市町村にて、廃止、もしくは無住となってしまった寺院を紹介しています。
了泉坊(邑南町 旧羽須美村 上田平佐)
浄土真宗本願寺派 峯林山 了泉坊。開基は慶長十四年八月(1609)。京都西本願寺法主准如が西念に木仏を下付している。
羽須美村誌によると、明治元年十一月九日夜に出火して全焼。明治二年に本堂と庫裡が落成、大正二年に屋根を瓦に吹き替えた。梵鐘は宝永十一年に鋳造されたが太平洋戦争で出され、昭和二十六年に再鋳造。経蔵は大正九年に完成して一切経を購入した、とあります。
昭和63年に住職が亡くなってからは無住。
元々は禅宗か何かの寺だったのではないかと思うほど、浄土真宗寺院にしては非常に立地が悪い。周囲は激しい過疎化の波を受け、近くの浄福寺と合併の予定だったが、宗教法人解散の手続きが取られ、建物は解体されることなく放置されることに。寺は現在、静かに、そして荒々しく自然に還ろうとしている。もう数年で本堂はすべて崩れ落ちることでしょう。
(2022年追記) Googleの航空写真を見ての通り、本堂は解体されました。
了泉坊の位置(Googleマップ)
1976年(昭和51年)航空写真
以上、撮影は2016年3月
以下は、2019年3月撮影
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