廃寺・無住寺院を訪ねて
ここでは、島根県邑南町やその周辺市町村にて、廃止、もしくは無住となってしまった寺院を紹介しています。
常榮寺(邑南町 旧羽須美村 木須田)
浄土真宗本願寺派 郡要山 常榮寺。
開基は元和二年(1616)十月。もともと広島・吉田郡山の毛利隆元公の菩提所であった。毛利氏の防長転封により、住職準念は阿須那木須田に隠居し常栄寺を建立。後水尾天皇の頃に浄土真宗となる。ために屋根に毛利の家紋が見受けられる。
本尊の阿弥陀如来像は恵信僧都の作と伝えられる。享楽、文政時代と度々火災で焼失し、特に昭和48年6月3日も失火により全焼。この時、地元高校生たちの活躍で本尊等は守られたという。昭和52年に本堂再建。現在は無住。
そもそも、毛利によって滅ぼされた高橋氏の拠点・藤掛城の麓に、何故わざわざ毛利隆元の菩提寺が移ってくるのか。そこには何か意味があったのではなかろうか。それは謎のままである。
常栄寺の位置(Googleマップ)
以上、撮影は2018年3月
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