邑南町の観光名所、歴史の紹介
ここでは、島根県邑南町内にある歴史スポットや観光名所などを紹介しています。
カエル注意! ニホンヒキガエル産卵地の徳前峠
邑南町は「ハンザケ自然館」が存在するほど、天然記念物であるオオサンショウウオが住む町として知られています。
オオサンショウウオは日本が世界に誇る最大の両生類。平成26年には邑南町のマスコットキャラクターにもなり、今や人気急上昇中。
そのオオサンショウウオとは別に、日本産で最大の大きさを持つニホンヒキガエルの産卵地が邑南町内に存在します。
久喜・大林銀山で知られる大林地区から徳前農道を阿須那方向に走らせて行くと、途中で奇妙な交通標識に遭遇します。
カエル注意!
……これ、どうしろって言うのか……。どうも看板では、既にひき殺している感じがしますが……。
その標識の、ふと道路脇に目を向けると、なにやら奇妙な設備が存在します。
なんだ、これは?
ニホンヒキガエル産卵地の案内板
ニホンヒキガエルは、通称「ガマ」で知られ、そう「ガマ油」のガマです。
この徳前峠の湧水からなる水たまりは、以前からニホンヒキガエルの産卵地として知られていたようです。
島根県ではレッドデーターブックに掲載されてはいませんが、広島県では絶滅危惧種となっている為、2005年に農道改良工事に伴い、保全の策が施されました。
具体的には、産卵地を傷つけないように、旧道から道の中心線を5m反対側に取り斜面を掘削。側溝も、カエルが落ちても這い上がりやすいようなものにしているそうです。
また、カエルが産卵の為に道を横断するので、水たまりに集まりやすいように旧道より新道は高さを持たせ、工事中も掘削土が産卵地に流入しないよう、細心の配慮がなされたそうです。
このヒキガエルに易しい工事に、安佐動物園副園長は感動したそうですが、その後も産卵が確認され今に至ります。
調べると、「カエル注意」の道路標識は結構日本国内に存在するようです。ニホンヒキガエルは3月中旬ごろから産卵するそうなので、その時期に徳前峠を通る場合は要注意。車でひいてひきガエルにしないようにしましょう。
(撮影:2014年4月)
徳前峠の旧羽須美村側・旅迫上地区
すごい山の中です
(参考:平成24年度 県央県土整備事務所若手職員との意見交換会資料)
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